顔面神経の原因

顔面神経麻痺には、様々な原因があります。まず「末梢性」「中枢性」という大まかな2つの分類がありますが、「末梢性」は、顔面神経そのものの不具合によって生じる顔面神経麻痺であり、「中枢性」とは、脳梗塞などの脳の不具合によって起こるものです。

「中枢性」の場合は「顔面神経麻痺」と呼ぶことはありません。「末梢性」は「末梢性顔面神経麻痺」という名前になりますが、普通「顔面神経麻痺」と言えば、この「末梢性顔面神経麻痺」のことです。

「顔の片側がうまく動かない」というのは(末梢性)顔面神経麻痺の特徴的な症状ですが、脳卒中の一症状でもあります。もし脳卒中であれば、片側の顔面だけに症状がおさまることはなく、同時に手や足の動きなど、ある程度広い範囲で不具合が生じます。しかし、脳卒中の発症初期では、顔から症状が始まるケースもあり得ますし、脳卒中か否かの判断は難しいので、「顔の片側がうまく動かない」という場合は、すぐに病院へ向かうべきです。

「末梢性」の顔面神経麻痺の原因は、Bell(ベル)麻痺53.3%、Hunt(ハント)症候群14.1%の2つが大部分を占めます。鍼灸治療で改善の可能性があるのは、Bell麻痺とHut症候群です。また、鍼灸治療を検討している顔面神経麻痺の患者さんは、この2つのどちらかと思われます。

ここから先は、末梢性顔面神経麻痺の2大原因であるBell麻痺とHunt症候群に絞ってご説明します。

【参考文献】
日本顔面神経研究会 編.顔面神経麻痺診療の手引-Bell麻痺とHunt症候群-.金原出版

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