Bell麻痺とHunt症候群の原因ウイルス

Bell麻痺とHunt症候群の原因ウイルスは異なりますが、両疾患とも「ウイルスの再活性化」により発症するという点では共通です。過去に感染したウイルスが、免疫機能が低下した際に再び活動を強めて、症状をもたらします。

Hunt症候群の原因は、水疱帯状疱疹ウイルスの再活性化

Hunt症候群の原因ウイルスは、VZV(水痘帯状疱疹ウイルス)です。主に子供のころ、初感染により水痘(水ぼうそう)を引き起こすウイルスとして、また、免疫機能が低下した際、帯状疱疹を引き起こすウイルスとして有名です。

Hunt症候群では、帯状疱疹と同様で免疫機能の低下により、体内に潜伏していたウイルスが再活性化して、顔面神経に神経炎を引き起こし顔面神経麻痺が生じます。

Bell麻痺の原因は、単純ヘルペスウイルスの再活性化

かつてBell麻痺は原因不明でしたが、近年はHSV-1という単純ヘルペスウイルスの一種が主な原因と考えられています。HSV-1は、主に口唇ヘルペス、また口内炎や角膜炎なども引き起こします。

このウイルスは、通常は神経節に潜伏感染し、免疫機能が低下した際にウイルスが再活性化して、口唇ヘルペスなどの形となって表れます。

Bell麻痺の場合も同じで、免疫機能が低下した際に顔面神経でウイルスが再活性化し、神経炎を生じさせ、顔面神経麻痺の症状を引き起こします。

【参考文献】
日本顔面神経研究会 編.顔面神経麻痺診療の手引-Bell麻痺とHunt症候群-.金原出版

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